時間外労働の時間が1ヵ月について60時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、5割以上(深夜時間帯におよんだ分については7割5分以上)の割増賃金率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。
ただし、中小事業主の事業については、当分の間、上記の規定の適用が猶予されています。なお、中小事業主とは以下に該当する事業主をいいます。
中小事業主
代替休暇とは、労使協定を締結することにより、割増賃金のうち1ヵ月について60時間を超えたために上乗せされた分に代えて付与することができる休暇です。
- 代替休暇は、割増賃金の上乗せ分に代えて付与される休暇なので、当然に有給の休暇となります。
- 代替休暇を取得するかどうかの選択は労働者の判断に委ねられており、使用者が強制することはできません。
- 代替休暇の付与に代えることができるのは割増賃金の上乗せ分のみです。上乗せ分を除いた通常の割増賃金は必ず支払わなければなりません。
労使協定には以下の事項を定めます。(届出は不要です。)
-
代替休暇として与えることができる時間の時間数の算定方法
- 【60時間を超える時間外労働の時間数】×【上乗せ分の割増賃金率】にて算定します
-
代替休暇の単位
-
代替休暇を与えることができる期間
- 時間外労働が1ヵ月60時間を超えた当該1ヵ月の末日の翌日から2ヶ月以内です
- 代替休暇の取得日の決定方法及び割増賃金の支払日